CK守備戦術『バリケードブロック』
- GOAT
- 8月12日
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更新日:10月26日

改善されるまで、GOAT FCの失点パターンの20%は、CKによるものだった。 この記事ではCKが試合に与える影響と、守る上でポイントとなる要点を解説し、見落としがちなCK守備における改善の策『バリケードブロック』を解説する。
●CK守備の最大の目的とは?
CKは失点のリスクが高いことは言うまでもない。 だが問題の根深さは失点を防いだとしてもCKが続いたり、ボールを保持出来たとしてもトランジションを失敗する可能性が高まるということだ。 それらを踏まえるとCK守備における最高の展開は、GKのキャッチという事になる。 GKがキャッチできれば安全にトランジションを迎える事ができ、カウンターに持ち込む事も可能だ。それが試合終了間際ともなれば、試合をひっくり返す決定打にもなり得る。
日本代表がロシアW杯で受けた洗礼は、キャッチできるボールを蹴った事が失敗の原因だとされる見方がある。
だが失点の原因を『キッカーがキャッチングを許すボールを蹴った」に留めるのは本質的ではない。キッカー以外のフィールドプレーヤーも敵GKを自由にさせてしまった事は問題である。
●キャッチを阻止する『GKブロック』
つまり守備側の第一目標は『GKのキャッチ』であるが、攻撃側はこの守備戦術に対して何を目論むか。これに対するもっとも典型的でシンプルな対策が『GKブロックだ』
GKブロックとは、GKの移動エリアを制限する事で、両手を伸ばした時にエアランク1位となる守備の要を無力化させる事である。
しかもGKブロック戦術の最も優れた点は、その方法がとてもシンプルであるという点だ。
「CKの時はGKの近くに立って動きを制限しろ」
それだけで任務は簡単に遂行できる。それさえ実行すれば、守備側のエアランク1位(両手を伸ばした状態を含めた高さ)を完全に無力化させる事ができる。
実際にGKブロックはあらゆるレベルで利用される非常に万能な対抗策だ。
シンプルで効果的なGKブロック戦術は、育成年代からトップレベルの国際大会でも見られる。
上記場面では、オーストラリア側のアタッカーと、それをマークする日本側の守備者によって、GKの移動可能範囲は極端に狭い。それによってゴールエリアに落とされたボールにGKが近づく事さえもできない状況だ。
実際にこの場面では、GKの動きを封じ込めた上で、オーストラリア選手がボールを逸らす事に成功している。ファーがボールに合わせることが出来ず失点は免れたが、これが何本か続けば解決策を持たない守備側(日本)は、それぞれの反射神経に頼るしかない状況と言える。
ではこの『GKブロック』に対しどうするのがベストか?
ここからが本題だ。
●GKを最大限自由にする『バリケードブロック』
下記の場面は、身長190cm台のディフェンダーを揃えた、ヨーロッパ屈指の高さを持つインテルのCK守備の場面だ。
イタリアのデュエルの強さは、ただ単に背が高い選手を並べたというだけではない。
背の高さに比例して、デュエル戦術は成熟しきっている。





